2005年から健康保険で実施可能になった注射による内痔核の治療法です。
滋賀県内ではあまり普及していませんが 当院ではこれまでに700件の実績があります。治療後の合併症リスクが少ないため ALTA注射治療については70歳以上でも可能です。
ALTA(硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸)という薬剤を痔核に注射し、痔核を硬化・縮小させる治療法です。
従来の外科的手術に比べて、術後の痛みがかくだんに少なく体への負担が少ないこと 術後の合併症が少ないため高齢者にも日帰りで実施可能です。
術後の社会復帰も早く 通院回数も 2回程度で済みます。
ただしALTA注射治療は、すべての患者さんに適しているわけではありません。
高度の脱肛の場合は短期間で再発する場合もあります。
妊娠中の方 血液透析を受けている方 などには実施できません。
治療には脊椎麻酔を行います。
施術時間はおおむね10分から15分程度です。
術中の痛みはほとんどありませんし術後の痛みもほぼありません。
歩けないレベルで痛みがでることは過去に一例もありません。
術後の通院については 治療1週間後と3週間後の二回が標準です。
痔核切除手術に比べると術後疼痛が軽度で社会復帰が早いことと
術後合併症とくに術後出血の心配がほぼ不要なことがメリットです。
ただし根治性については切除術が優れていて10年間の再発率では根治術が圧倒的に有利です。治療の適応については診察のうえでご提案いたします。